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米軍が再び対イラン軍事作戦を激化させており、エネルギー価格は再び上昇している。今や米国は「出口なき戦争」に敗北しつつあるが、米識者の一部には、今次戦争の「真の勝者は中国」と断ずる声が少なくない。
米国の稚拙な政策により、中東での「米国離れ」が加速し、中国経済・技術への依存が深まり、「信頼に足る大国」としての中国の地位が高まりつつあるという。典型例は米紙ワシントン・ポストの「イラン戦争は中国への贈り物」と題するコラムで、「中国は一発の弾丸も撃たず過去30年で最大の利益を得ている」と述べている。
しかし筆者の見立ては異なる。中国が得たように見える利益は表面的なものに過ぎず、実際には同国はホルムズ海峡封鎖の悪夢に直面するリスクを抱えている。海峡封鎖が現実化すれば、中国のエネルギー安全保障は致命的な打撃を受ける。
さらに、イラン戦争の長期化は中国の中東諸国との関係を複雑にする。中国はこれまで「仲介者」としての威信を築いてきたが、イランと米国の対立が深まる中で、中立を維持することが難しくなり、威信は失墜しかねない。
結局、中国は戦争から直接的な利益を得るどころか、自らの脆弱性を露呈し、国際的な信頼を損なうリスクを負っている。米国の政策失敗が中国を勝者にしているという見方は、実態を見誤っていると言わざるを得ない。