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ウクライナによるロシア侵略への対抗措置として、露オンライン通販大手「ワイルドベリーズ」の物流拠点へのドローン(無人機)攻撃が止まらない。7月中旬以降、ロシア各地の同社倉庫10カ所以上が炎上するなどし、同社や同社を通じて商品を販売する小売業者の被害は数千億円規模に達するとの観測が強まっている。日々の買い物に欠かせない通販システムが標的となったことでロシア社会は動揺し、プーチン政権への不満も高まっている。
ウクライナは7月18日、ロシア首都モスクワ近郊のモスクワ州と西部タンボフ州にある同社倉庫を初めて攻撃。以降、ほぼ連日のように各地の倉庫を攻撃し、30日には南西部ペンザ州や中部ペルミ地方などの倉庫3カ所を新たに狙った。ロシアメディアによると、過去約2週間で攻撃を受けた倉庫は14カ所に上る。
ワイルドベリーズは、衣料品や日用品、家電など幅広い商品を扱うロシア有数のオンライン通販プラットフォームで、多くの小売業者や個人事業主が出店している。商品の保管・配送を担う倉庫網は国民生活と経済活動の基盤となっており、攻撃による物流停止は出店業者の売り上げ減少や商品喪失など広範な損害を生んでいる。
こうした攻撃は、正面からの軍事対決を避けつつドローンでロシア深部の経済インフラを継続的に狙う「非対称戦」の一環とみられている。火災による倉庫や商品の焼失に加え、配送の遅延や業務停止が全国に波及し、同社や出店する小売業者への打撃は時間とともに拡大。被害額は数千億円規模に達するとの観測が強い。
ロシアではネット通販が生活に広く浸透しており、攻撃による配送の停滞や品不足への不安が国民の間に広がっている。政権は防空体制の強化を強調してきたが、軍需とみられる施設だけでなく民間物流まで狙われている現実が露呈し、プーチン政権への不満や不信が一段と強まる可能性がある。