
横浜市立大学のミスコンでグランプリを獲得し、在学中から個人事業で収入を得ていた兼田日向子さん(27歳)は、就職後に自身の実力を痛感した経験を語る。彼女は「即戦力になれる」と自信を持っていたが、企業での現実は異なっていた。そのギャップは、多くの学生起業家やミスコン経験者にも共通する課題かもしれない。
かつて「大学の顔」として脚光を浴びたミスコンだが、卒業後は多くの出場者が表舞台から離れる。兼田さんもその一人で、一般企業に就職し、社会人としての第一歩を踏み出した。しかし、在学中の成功体験がかえって壁となった。
個人事業では顧客を自ら開拓し、自由な働き方を実現していた。その経験から、自分はどんな職場でも通用すると考えていたという。ところが、組織に属すると、調整や報告など新しいスキルが求められ、戸惑いが生じた。
「自分は特別だと思っていたが、周りはもっと経験を積んだ先輩ばかりだった」と兼田さんは振り返る。実際の業務では、個人事業では得られなかった知識や人間関係の重要性を思い知らされた。この挫折が、彼女のキャリア観を大きく変えた。
現在、兼田さんはその経験を糧に、再び挑戦を始めている。ミスコンで培った表現力や個人事業での起業家精神を生かし、新たな分野で活躍を目指す。彼女の軌跡は、華やかな経歴の裏にある現実と、再出発の力を示している。