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28日午後4時27分ごろ、熊本県で最大震度7を観測する強い地震が発生した。10年前に2度にわたって震度7を記録した熊本地震の記憶が鮮明に残る県民たちは、激しい揺れに身を委ねながら、過去の恐怖が一気によみがえった。各地で停電や物の転倒、避難の混乱が広がっている。
震度7を観測した氷川町のスーパーで勤務中だった男性(38)は、急に横向きの強い揺れに見舞われたと語る。「ドンッという衝撃とともに横揺れが始まり、15秒ほど続いた。直後に停電し、段ボールで陳列していた商品はほとんど倒れてしまい、店内はめちゃくちゃな状態です」と話す。店のすぐ前にあるガソリンスタンドには給油を待つ車が列をつくり、周辺道路も混雑しているという。
同じく震度7を観測した宇城市に住む24歳の女性の自宅では、台所の引き出しが飛び出し、棚から食器や物が落ちて室内は散乱した。津波注意報が発令されたため、周辺では高台へ避難する車が目立つ。女性は「1分ほど横揺れが続き、余震も来ています」と不安そうに語った。
震度6強を観測した熊本市内の女性(77)は、声を震わせながら当時の恐怖を口にした。「猛烈な揺れが来ました。熊本地震から10年の節目に、まさか再び大地震に襲われるとは思ってもみませんでした」。自宅にいた彼女は、最初に地鳴りのようなガタガタという音を聞き、横揺れを感じたという。「揺れはどんどん激しくなり、縦揺れなのか横揺れなのか、もう分からないほどでした。物につかまっていないと立っていられず、食器が落ちてきて、外の建物や電柱が大きく揺れているのも見えました」と振り返る。午後5時過ぎの時点で電気や水道、ガスに問題はないが、揺れは続いている。「10年前は後から本震が来たので、本当に心配です。心構えだけはしっかりしておきたい」と語り、震度7を観測した地域に知人がいることから「県内の仲間と連絡を取り合いながら、一緒に乗り切っていきたい」とも話した。
震度5強を観測した熊本市東区に住む無職の男性(78)は、庭先で日課の水やりをしようとした瞬間に襲われた。「大きな揺れが収まったかと思うと、後から小刻みに数回の小さな揺れが来ました。死ぬかと思いました。揺れが15秒以上止まらず、足を広げて踏ん張るのがやっとでした」と震えながら語る。妻は市内の大学病院に入院中だが、無事を確認できたという。10年前の熊本地震で家屋には今もひび割れが残っている。男性は「あの時のように、また2回目の大きな揺れが来るかもしれないと思うと、安心して眠れません」と不安を打ち明けた。