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約1年前の参院選直前、自民党の森山裕前幹事長は野党の「消費税減税」公約をけん制するように「守り抜く」と豪語した。だが、彼らが「守り抜いた」結果は、自公与党の衆参過半数割れという歴史的惨敗だった。自民党自身、その結果を「極めて厳しい国民からの審判が下った」と総括している。
時の石破茂政権が「一律給付」でお茶を濁そうとしたのは記憶に新しい。野党から「完全なバラマキ」と批判を浴びた。対照的に、高市早苗現政権は「消費税減税」を公約に掲げ、今年2月の衆院選で圧勝した。
社会保障国民会議の下で実務者会議議長を務める自民党の小野寺五典税調会長は読売新聞のインタビューで、「『給付ではなく消費税減税』が国民の思いだと受け止めた」と語った。民意はとうの昔に決着している。にもかかわらず、現実を直視できないのが他ならぬ石破前首相だ。
石破氏は4日放送のBSフジの番組で、「今でも減税より給付だと思っている」と持論を展開した。政治家が自説を持つのは勝手だが、自らが招いた大敗北という結果を無視していいのか。石破氏には「最低限の責任感」すら決定的に欠落している。
石破氏の無責任ぶりは、戦後日本の憲政史において群を抜いている。歴代の首相たちは皆、国政選挙で過半数割れなどの大敗を喫すれば、潔く責任を取って身を引いてきた。