
「知りたくないの」「今日でお別れ」などのヒット曲で知られる歌手の菅原洋一(すがわら・よういち)さんが5月31日、悪性リンパ腫のため東京都内の病院で死去した。92歳だった。関係者によると、家族葬が営まれ、喪主は妻のアケミさんが務めた。
菅原さんは兵庫県出身。中学生の頃、ラジオで流れたタンゴに感動し、音楽の道を志した。国立音楽大学を卒業後、東京・銀座のタンゴ喫茶で歌っているところをスカウトされ、昭和33年にタンゴバンド「早川真平とオルケスタ・ティピカ東京」の専属歌手としてプロデビュー。昭和40年に発売した「知りたくないの」が大ヒットを記録した。
昭和45年には「今日でお別れ」で日本レコード大賞を受賞。NHK紅白歌合戦には22回連続出場を果たし、テレビ番組にも数多く出演した。愛嬌のある丸顔で知られ、司会者の前田武彦さんから「3日前のハンバーグ」と呼ばれたことがきっかけで、「ハンバーグ」の愛称で幅広い世代から親しまれた。
今年4月には東京都内のライブハウスやホールで定期的に公演を行い、生涯現役を貫いた。最後までステージに立ち続けた姿は、多くのファンに印象を残した。
菅原さんの死去を受け、音楽関係者やファンからは哀悼の声が相次いでいる。昭和の歌謡史に輝くスターの突然の別れに、惜しむ声が広がっている。