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NTTドコモの金融持ち株会社であるNTTドコモ・フィナンシャルグループ(FG)は、同社が保有する膨大な顧客データを活用し、利用者に投資助言を提供する人工知能(AI)サービスの試験版を今秋にも開始する方針だ。広井孝史社長が産経新聞のインタビューで明らかにした。背景には、若年層の資産運用を支援し、自社のポイントサービス「dポイント」の経済圏に取り込む狙いがある。
ドコモFGは銀行業務を中核に、証券、決済、保険といった多岐にわたる金融事業を統合し、今年7月に本格稼働した。NTTドコモが長年蓄積してきた顧客データを金融サービスに融合させることで、NTTグループ全体の成長エンジンと位置づけている。
具体的には、出産や子供の進学といった利用者のライフステージの変化に応じて資産状況を分析し、最適な投資を助言するAIを今秋にも導入予定。広井氏は「やさしい金融を合言葉にしており、今まで投資になじみのなかった人にもスムーズに利用してもらいたい」と、初心者にも優しいサービス設計を強調した。
携電話の通信回線契約数が頭打ちとなる中、携帯大手はこぞって金融事業に注力している。ドコモは自前の銀行サービスでは後発ながら、契約者の大半を中高年層が占めており、資産形成余力の高い顧客との接点を強みにできる。
ただ、中長期的な成長には若年層の取り込みが不可欠だ。広井氏は「『金利のある世界』となり、若い人の金融リテラシーも高まっている」と述べ、従来の顧客層を超えた裾野拡大に意欲を見せた。(高木克聡)