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3月にネパールの首相に就任した、ラッパー出身のシャハ氏(36)が矢継ぎ早に改革を推し進めている。政治刷新への期待から若者を中心に高い人気を維持し、実行力を売りにしているが、就任早々に土地を不法占拠する住民の立ち退きを強行したことから、荒療治を懸念する声も上がっている。
4月下旬、首都カトマンズの南端を流れる川沿いに長く延びる集落に、治安部隊が集結した。外部の人が近づけないよう集落の入り口で警備を固め、トタンや木、竹で造られた家々の強制撤去に着手した。
不法占拠された土地には無断で建物が建てられており、推計で2000世帯余りが居住している。隣の自治体が管理する川の対岸は遊歩道が整備されているが、カトマンズ側は質素な住居が並び、雨期には川の氾濫により犠牲者が発生する恐れがある。低所得層が多く、地域はスラム化している。
近隣住民は「歴代政権は問題だと分かっていたのに、反対運動の激化を懸念して見て見ぬふりをしていた」と話す。そこにシャハ氏が踏み込んだ形だ。
シャハ氏の強引とも言える手法は支持を得る一方で、強制立ち退きによる住民の生活再建など今後の課題も残る。改革の行方には国内外から注目が集まっている。