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福島県と新潟県を結ぶJR只見線は、紅葉や雪景色が美しい秘境路線として国内外から観光客を集めている。しかし近年、この人気路線で運休が増加している現実があまり知られていない。東洋経済オンラインの取材によると、2023年度の運休日数は前年度比で約2割増加し、観光シーズン中の運行に影響が出ている。
運休の主な原因は豪雨や大雪などの気象条件に加え、線路設備の老朽化が深刻化していることだ。特にトンネルや橋梁の点検・補修が追いつかず、安全確保のために列車の運転を見合わせるケースが増えている。JR東日本は「安全運行を最優先するため、やむを得ない判断」と説明するが、地元からは「観光客が減る」と懸念の声が上がる。
観光客への影響は大きく、只見線を目当てに訪れた旅行者が代替バスやタクシーを利用せざるを得ない状況が続く。SNS上では「運休情報をもっと早く知らせてほしい」との不満も見られる。只見線を運営するJR東日本はホームページや駅での掲示で周知を図っているが、周知徹底が難しいのが実情だ。
JR東日本は只見線の存続に向けて、2024年度から沿線自治体と連携した観光振興策を強化する方針を示している。具体的には、運休時に代替交通手配をスムーズにするシステムの導入や、レンタサイクルとの連携などを検討中だ。しかし、根本的な設備投資には多額の費用がかかり、持続可能な運行体制の構築は容易ではない。
只見線の運休増加は、地域経済と観光振興のバランスを問う課題を浮き彫りにしている。地元の旅館や飲食店からは「運休が続けば経営が成り立たない」との悲痛な声が聞かれる。国土交通省もこの問題を注視しており、鉄道の維持と観光活性化を両立させる方策が今後の焦点となる。