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先の大戦中に台湾南方のバシー海峡周辺で沈没した艦船に乗っていた日本人将兵らの遺骨収集に向け、台湾南部・屛東県恒春の海岸で20日、日本政府の委託による試掘調査が始まった。外交関係がない台湾で公的な遺骨収容が実現すれば約半世紀ぶりで、戦没者の慰霊が進みそうだ。
試掘調査は31日まで。厚生労働省から業務を委託された一般社団法人「日本戦没者遺骨収集推進協会」が職員2人を派遣し20日、台湾側協力者とともに約10人態勢で開始した。作業員らは約2メートル四方の探査坑2カ所を手作業で掘り進めた。
バシー海峡周辺では大戦末期、南方に向かう日本の輸送艦船が米軍に相次いで撃沈され、兵士ら10万人以上が犠牲になったとされる。恒春の海岸には多くの遺体が漂着し、現地住民が火葬・埋葬したとの証言が各地で残されている。
しかし戦後81年が経過し海岸の地形は浸食や開発などで大きく変化しており、現在も遺骨が地下に残されているかは不明だ。また遺骨や遺留品が見つかっても身元の特定には困難が予想される。
恒春半島に漂着した戦没者について2019年からボランティアで調査を続けてきた屛東県在住の日本人、舘量子さん(44)は「地元の協力と理解がなければ試掘調査は実施できなかった。台湾の方々に感謝したい」と話している。同協会の井上達昭・派遣団長は「1日も早く遺骨を見つけて日本に送還したい」と記者団に述べた。