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熊本地震で最大震度7を観測した熊本県氷川町に8日、福岡県うきは市のナシ農家、佐々木浩喜さん(54)とモデルでタレントのダレノガレ明美さん(36)が支援に駆け付けた。佐々木さんの農園で7月にナシ5000個が盗まれる被害が発生した際、ダレノガレさんが支援金を集めたことで2人の交流が始まっていた。盗難時に各地から受けた応援への「恩返しをしたい」と、佐々木さんは被災地で炊き出しに汗を流した。
支援活動は、46世帯107人(8日時点)が避難する氷川町の竜北東小学校で実施された。午前10時ごろ、ダレノガレさんが集めた支援物資の配布や炊き出しが始まると、避難者らの行列が瞬時にできた。自宅から子供2人と訪れた30代女性は「おいしい。人のために動いていてすごいと思う」と笑顔で話した。
ダレノガレさんによると、地震発生の翌日に佐々木さんと電話で「熊本のために何かできることをしたい」と連絡を取り合ったという。
2人が支援に動いた背景には、盗難被害後に寄せられた多くの応援がある。佐々木さんの娘の梅林栞奈さん(32)によると、盗難は2年連続だった。手間と愛情をかけて育てていただけに「家族の前では淡々としていたが、相当ショックを受けていた」と話す。
被害直後は「ナシ農家を辞める」と宣言するほど落ち込んでいた佐々木さんだが、次々と届く手紙やインスタグラムのダイレクトメッセージ(DM)などの応援を受け、徐々に前向きな気持ちを取り戻していった。
梅林さんは、台湾から届いた手紙を翻訳しながら読んだ佐々木さんが、泣きそうになっている姿も目撃したといい、「支援金も頂き、皆さんの優しさを感じていた」と振り返る。
そんな中で発生したのが熊本地震。同じ九州の被災者を見過ごせなかった。梅林さんは「皆さんから受け取った恩をお返しできるならという気持ちだったと思う」と語った。(長谷川毬子)