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2月の衆院選で歴史的大勝を収めた高市早苗首相(自民党総裁)が長期政権を実現できるか否かを占うのは、政権の要である木原稔官房長官のバランス感覚だ。高市首相は今月21日に就任から半年を迎えるが、党内基盤はもろさを抱え、「高市一強」への不満も顕在化している。数少ない側近である木原氏が官邸、党、霞が関のトライアングルを機能させ、政権を安定させる必要がある。
木原氏は16日、訪問先の地元・熊本市で記者団に対し、「さまざまな状況に丁寧に目配りしながら、官房長官としての役割を的確に発揮し、首相をしっかりと支えていきたい」と抱負を語った。同日は本震発生から10年を迎えた熊本地震の追悼式に出席し、その後、地震で天守閣や石垣が損壊した熊本城の復旧現場も視察。被災地の現状に思いを巡らせた。
木原氏は首相が令和3年の自民党総裁選に初挑戦した際、陣営の事務局長を務めた最重要側近の一人だ。政権幹部は「木原氏の言葉なら首相も必ず聞き入れる」とその影響力を証言する。首相との信頼関係は極めて厚く、政策決定の要所で木原氏の存在感が際立つ。
実際、中東情勢の緊迫化で石油関連製品などの供給不足が懸念された際、木原氏は赤沢亮正経済産業相の下に省庁横断のタスクフォース(作業部会)を立ち上げるよう首相に進言し、即座に実現させた。危機時の機動的な判断力は政権運営の大きな強みとなっている。
今後の高市政権の行方は、木原氏が官房長官としての職務をいかに全うするかにかかっている。党内の不満を鎮めつつ、官邸主導の政策推進を図るには、木原氏のバランス感覚とリーダーシップが試される局面が続く。長期政権の実現には、木原氏の手腕が不可欠だ。