
総務省は2日、青少年のインターネット利用を保護するための規制に関する有識者会議を開き、サービス事業者に対し年齢確認の厳格化などを求める報告書案を公表した。SNS依存や誹謗(ひぼう)中傷が社会問題化し、生成人工知能(AI)を悪用した加害事例も相次いでいるため、対策を強化する。一方、年齢による一律の利用制限は望ましくないとした。
報告書案では、年齢確認が多くの事業者で自己申告となっているとして、厳格化の必要性を強調。ただ、サービスごとに特性が異なるため一律の使用年齢制限をかけることは望ましくないと指摘し、各事業者が自社サービスのリスクを評価し、保護措置を設定するよう求めている。
また、同じアプリでもダウンロード元のストアによって適正年齢の区分が異なる場合があるとして、ストアに対しても共通の基準設定を検討すべきだとしている。
有識者会議は夏をめどに報告書を取りまとめ、政府が関連法改正に向けた検討を進める。林芳正総務相は2日の記者会見で「デジタル空間における青少年の保護は世界の共通課題だ。情報アクセスと利用制限のバランスを取る」と述べた。
5月29日にパリで開かれた先進7カ国(G7)デジタル・技術相会合では、実効性のある年齢確認や児童の性的虐待画像の製造禁止など、青少年保護に関する七つの共通原則で合意した。
海外では規制が進む。オーストラリアは昨年12月、16歳未満のSNS利用を禁止する法律を施行。欧州では年齢確認で自己申告を認めず、証明書の添付や顔認証の登録などを求めている。