
南カフカス地方の旧ソ連構成国アルメニアで7日に行われた議会選(最低議席数101)は、開票率約8%の時点で、「脱ロシア」を進める親欧米派、パシニャン首相の与党「市民契約党」が得票率約55%で首位に立っている。いずれも親露派の野党勢力「強いアルメニア」が約21・6%、「アルメニア」が約9%と続いている。地元メディアが8日伝えた。暫定投票率は約59%。
議会選は比例代表制で行われ、事実上の首相選択選挙。パシニャン氏が進めてきたロシア離れと親欧米政策の是非や、長年敵対してきた隣国アゼルバイジャンとの和平路線の是非が主な争点となった。市民契約党が単独で過半数の議席を獲得できるかが最大の焦点だ。
ロシアは今回の議会選に先立ち、多数のアルメニア農産品の禁輸措置を発表。親欧米路線を続ければ露産天然ガスの割引販売を停止するとも警告した。パシニャン氏に不満を持つロシアはアルメニアに経済的圧力を加え、与党の得票を減らす思惑だとの見方が強い。
ロイター通信も5月末、ロシアが野党を支援するため偽情報キャンペーンや有権者動員など「選挙工作」を計画していると報じていた。
現時点では開票が初期段階であり、最終結果は未定だが、パシニャン氏の親欧米路線が有権者の支持を得ていることが示された。今後の開票で与党が単独過半数を獲得するかが注目される。(小野田雄一)