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スペインは圧倒的なポゼッションで、自分たちのスタイルを徹底して貫いた。「これが伝統と歴史というのか、2010年のイニエスタやシャビの時代から同じスタイルを追求し続けたことで、今はロドリを中心にヤマルも含めて新たな時代をつくり、また花が咲いた」と西野朗氏は評する。
これぞスペインというサッカーで数多くチャンスをつくり、最後にはゴールをもぎ取った。単にボールを持ってパスを回すのではなく、奪われても瞬間的、組織的に守備に入る。このトランジション(切り替え)で素早く回収できるからこそ球を保持でき、高い技術も生かせる。常に試合をコントロールし、相手の体力を奪っていった。
アルゼンチンもスタイルは貫いた。ここの守備は1対1の強さを基本にしている。相当に激しいコンタクトで、しぶとく守った。何とかメッシにつなぎたかったが、疲弊してくるとワンテンポ遅れてファウルも増え、脚をつる選手も多かった。前半でセンターバックが痛んで交代し、さらに退場で厳しくなった。それでも何かを期待させる今大会のチームだったが、さすがのメッシも仕事をさせてもらえなかった。
一時は低迷もしたスペインが、スタイルを極めて戻ってきた。2010年からスペインを理想とした日本も個々のレベルに著しい差はなく、背中は見えている。個を高めると同時に、チームスタイルを強く打ち出すことも必要かもしれない。
(前日本代表監督 西野朗)