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生成AIの急速な発展により、記事や書籍の製作者に対価が届かない「ゼロクリック」問題が顕在化している。著作権を巡る訴訟が相次ぐ中、KDDIとソフトバンクは新たなビジネスモデルで権利者への還元やコンテンツの信頼性確保に挑戦する。
両社が始めたのは、AIが学習や生成に利用した記事・書籍の利用状況を可視化し、その対価を出版社や新聞社に戻す仕組みだ。コンテンツの参照回数や寄与度をデータとして蓄積し、それに応じて収益を配分するという。
生成AIの学習元として記事や書籍が使われても、これまでは無断利用が問題視され、権利者に収益が入らないケースが少なくなかった。海外メディアとAI開発企業との間では訴訟も相次ぎ、日本でも契約外利用への懸念が高まっている。
この仕組みの特徴は、コンテンツの信頼性を保ったままAIとの共存を図る点にある。出版社や新聞社は新たな収益源を得られるほか、記事に付随する信頼情報をAI側に提供することで、誤情報拡散の防止にもつながると期待される。
KDDIとソフトバンクは今後、他の通信企業や出版各社にも参加を呼びかけ、業界標準の仕組みに育てたい考えだ。権利者とAI開発者の間の対立を超え、持続可能なコンテンツ循環を実現できるかが注目される。