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MEXICO CITY, MEXICO – JUNE 11: Arsene Wenger arrives before the FIFA World Cup 2026 Group A match between Mexico and South Africa at Mexico City Stadium on June 11, 2026 in Mexico City, Mexico. (Photo by Toya Sarno Jordan – FIFA/FIFA via Getty Images)国際サッカー連盟(FIFA)で国際サッカー発展部門の責任者を務めるアーセン・ヴェンゲル氏が、先月表面化したFIFAの子会社設立・株式売却計画をめぐり、ようやく沈黙を破った。4日付の大手メディア『ESPN』や英紙『イブニング・スタンダード』が伝えている。
FIFAは7月28日、同連盟の商業活動やワールドカップ(W杯)など主催大会の運営を一手に担う新会社「FIFAフォワード・エンタープライズ(FFE)」の設立計画を発表。放映権やスポンサーシップ、チケット販売、ライセンス事業を一元的に管理し、FIFAが経営権を維持したまま少数株を長期投資家へ売却することで巨額の資金を調達し、加盟協会に還元するという構想だった。
しかし、この計画を巡っては「サッカー界が投資家や株主の利益に支配されてしまう」との強い危機感が世界各地で噴出。欧州サッカー連盟(UEFA)を筆頭に、北中米サッカー連盟(CONCACAF)、アジアサッカー連盟(AFC)も相次いで反対姿勢を明確にした。予想以上の反発を受けたジャンニ・インファンティーノ会長は、7月31日に自身の公式インスタグラムで計画の撤回を発表するに至った。
だが、この一連の騒動の中で、FIFA内部の要職にあるヴェンゲル氏は長く口を閉ざしたままで、批判の声も上がっていた。そうした中で発表された声明には、自身の立場を明確にしようとする強い決意がにじむ。「FIFAをめぐる最近の出来事について、私自身の立場を明らかにする必要があると考えた」と切り出し、自身はこの計画を事前に知らされておらず、撤回に賛同する立場であることを強調した。
「私はFIFAでグローバル・フットボール・デベロップメントの責任者を務めている。チームと共に、私は試合のデータ分析、FIFAオンライン・トレーニング・センター、最も必要とされる60カ国・60のアカデミーを通じた若年層教育の発展、そして世界各地でのユース大会の運営を統括している。さらに、IFAB(国際サッカー評議会)の技術顧問も務めている」と、自身の職務範囲を明快に説明した上で、こう続けた。
「私はこの戦略的計画には関与しておらず、プロジェクトの存在を初めて知ったのもメディアの報道を通じてだった。プロジェクトを撤回するという決定は絶対に必要なことであり、議論の余地はない。なぜなら、私は献身、透明性、誠実さをもってサッカーに奉仕する、独立したFIFAのあり方を強く信じているからだ」
世界的名将として長年アーセナルを率いた経歴を持つヴェンゲル氏の発言は、FIFAのガバナンスに一石を投じるものとなった。今後のFIFAの運営方針を巡り、さらなる議論を呼びそうだ。