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「実は私、高IQの団体に所属しています。でも、自分を『普通の人』だと思っています」そう語るのは、都内で働くやおとさん(33)。幼少期から“人と違う”感覚に悩み続け、大人になってから自分が「ギフテッド」と呼ばれる特性を持つと知ったという。彼女の人生には、周囲に理解されない苦しみと、それでも前を向こうとする努力が詰まっている。
やおとさんが自分の特性に気づいたのは、社会人になってからだった。子供の頃は読書が好きで成績も良かったが、同級生との会話がかみ合わず、「変わった子」というレッテルを貼られた。高校・大学と進むにつれ、周囲とのズレは大きくなる一方だったという。「自分がなぜこんなに生きづらいのか、長年理由がわかりませんでした。調べて初めて、ギフテッドの概念に出会ったんです」
社会に出てからも、その生きづらさは続いた。職場での曖昧な指示や感情的なコミュニケーションに強い苦痛を感じ、何度も転職を繰り返した。同時に、自分の興味のある分野への集中力は人並み外れて高く、成果を出すこともできた。しかし、評価される一方で「変わり者」扱いされることも少なくなかった。「能力と生きづらさは表裏一体。どちらかだけで評価されると、すごく孤独です」と彼女は振り返る。
だからこそ、今の彼女は子どもたちにこう伝えたいと考えている。「大事なのはスルースキルと理解してくれる人。自分を無理に変えようとしなくていい。特性に合わない環境からは、上手に距離を取ってほしい。そして、あなたのことを丸ごと受け止めてくれる人を探してほしい」彼女は現在、同じような悩みを持つ若者に向けたオンラインの交流会も開催している。
やおとさんは「ギフテッドだから特別だとは思わない。ただ、感じ方や考え方の特性があるだけ」と話す。社会に求められるのは、一部の“天才”を特別扱いすることではなく、多様な感じ方をする人々が共存できる仕組みづくりではないか。大人になった今、彼女は普通の幸せを噛みしめながら、次世代にバトンを渡そうとしている。