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NTTドコモの金融持ち株会社「NTTドコモ・フィナンシャルグループ(FG)」は9日、事業戦略発表会を開き、銀行ブランドを刷新すると発表した。通信事業の成長が頭打ちとなる中、携帯大手各社が新たな収益源として金融事業に注力する流れにドコモは最後発で参入。キャッシュレス決済や証券、銀行などのサービスを統合し経済圏を拡大し、不振が続く通信事業の立て直しにつなげる狙いだ。
ドコモFGは8月3日から、住信SBIネット銀行の消費者向け銀行サービスブランドを「ドコモの銀行」に刷新する。利用者にはドコモの「dポイント」を還元する取り組みを順次開始する。
全国のドコモショップで口座開設などの銀行サービスを提供し、2030年度までに有人店舗を1500店舗開設する計画。うち150店舗では住宅ローンも取り扱い、今年度中にも1000店舗がオープンする見込みという。
ドコモFGの広井孝史社長は「(銀行の預金残高や証券の預かり資産など)それぞれの競合各社に比べ、高い水準になっていると自負している。資産形成能力のある顧客との接点を持っている」と自信を見せた。
ただ、優良顧客の厚さはドコモの回線契約者が中高年に偏っていることの裏返しでもある。若年層の開拓が中長期的な事業成長の課題であり、利便性の高さが若年層に人気の住信SBIネット銀行を子会社化したのも顧客層拡大の狙いがあった。
住信SBIネット銀行は「ドコモSMTBネット銀行」に商号を変更する。ドコモ色が強まることに若年層からは利便性の低下を懸念する声が上がっている。
ドコモは通信品質の悪化の影響が長引き、シェア低下が続く。金融事業での若年層開拓は本業の立て直しにも直結する課題だ。
ドコモFGにとって、若者に支持されるデジタルサービスを提供できるかが鍵となる。通信事業で得た膨大なデータから顧客の興味関心や生活情報を学習した人工知能(AI)が、顧客の人生設計に合わせた金融商品を提案するなどのサービスを想定しているという。