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先に登場した「B7」の容量78kWhに対して、55kWhの駆動用バッテリーを搭載する「日産リーフB5」の実力を、日常使いを想定しながら検証した。購入を真剣に考えるカスタマー目線で、一充電走行距離や走りの質、使い勝手をチェックする。
2026年2月のメディア試乗会でドライブした新型リーフは、78kWhバッテリー搭載の最上級グレード「B7 G」だった。その完成度の高さから、筆者の次期マイカー候補に急浮上した。
しかしB7 Gはプロパイロット2.0などのオプションを追加すると価格が643万円超えとなり、気軽に購入を決断できる金額ではない。
それに対し、55kWhバッテリーを搭載するB5は、装備充実の「B5 G」が564万円、必要十分な「B5 X」なら473万円と現実的。一充電走行距離469kmも日常使用に十分で、標準のプロパイロット装備も魅力だ。
筆者は「買うならB5 Xだ」と妄想していたところ、webCG編集部が希望に近い仕様のリーフB5 Xを試乗用に手配してくれた。感謝の気持ちでいっぱいだ。
試乗車は「ディープクリムゾン」のワインレッドボディーとブラックルーフの2トーンカラーで、落ち着いた雰囲気を醸し出している。
Xグレードのエクステリアは、Gグレードと比べてフロントグリルのLEDランプや3Dホログラムリアランプ、19インチホイールが省かれている。見た目にこだわるならGグレードが無難だ。
室内では、Gグレードのレザー風電動シートに対し、Xグレードはマニュアル調節式のファブリックシート。頻繁にドライバー交代するなら電動シートが便利だが、一人で使う筆者には十分だ。シートヒーターも標準装備されている。
シフトスイッチのデザインも異なり、Xグレードでは「D/B」の2段階で回生ブレーキを調整。Gグレードのようなパドルによる4段階調整はできないが、走り出してその効果を試す。
Dレンジでクリープし、アクセルを踏むと鋭さはないが力強い加速。77PSのモーター(B7は218PS)だが、一般道でも高速道でもストレスを感じない。
回生ブレーキはDレンジでは弱く、Bレンジに切り替えるとしっかり効く。e-Pedalを使用しても完全停止はできないが、筆者はコースティングとBレンジの差をもっと大きくしてもいいと感じた。
インテリジェントディスタンスコントロールは、先行車がいない状況でも回生ブレーキの強さを維持するため、減速フィールが安定して扱いやすい。先行車がいれば自動で追従し停止する。
このシステムは他社のBEVとは違い、先行車がいなくなっても回生が継続されるため、信号待ちで慌てることがない。よく考えられた制御だ。
リーフの走りはマイルドな乗り心地と高速安定性を両立。215/55R18タイヤを履くXグレードは、Gグレードの235/45R19よりも快適で、ロードノイズも低い。ワインディングでも素直なハンドリングを楽しめる。
満充電から高速と一般道を約330km走行した電費は、平均6.6km/kWh。100km/h巡航で7.2km/kWh、一般道で8.9km/kWhを記録し、400km超の航続が十分に期待できる。
急速充電性能も高く、残り14%から150kW充電器で最大109kWを達成。30分で37.1kWh充電し、走行可能距離277kmまで回復。短時間で長距離をカバーできる。
プロパイロット使用時に不満も。渋滞停止後3秒で自動再発進が切れるため、アクセルやRESスイッチ操作が必要。オプションのプロパイロット2.0では自動で再発進するだけに、改善を望む。
BOSEサウンドシステムのオプション設定やリアワイパー装備など細かい要望はあるが、筆者にとってB5 Xは十分実用的で魅力的なクルマ。自分で選ぶならこのグレードだと確信した。
テスト車は2026年型、走行距離4375km。価格は473万8800円で、オプション含むテスト車価格は529万5840円。ボディサイズは全長4360mm、全幅1810mm、全高1550mm、ホイールベース2690mm、車重1770kg、駆動方式はFWD。