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電子部品大手の村田製作所の株価がこの半年で約3倍に急騰し、時価総額20兆円が目前に迫っている。背景には生成AI向けのデータセンターやスマートフォン向け部品需要の急拡大があり、同社が世界シェア首位を誇る極小の積層セラミックコンデンサ(MLCC)への引き合いが強まっている。アナリストからは「需要の倍々ゲームは少なくとも2~3年続く可能性がある」との見方が出ている。
村田製作所の主力製品であるMLCCは、電気を蓄えたり放出したりする電子回路に不可欠な極小部品で、スマートフォン1台に数百~千個以上使われる。AIサーバーではその搭載数が従来比で数倍に跳ね上がり、さらに自動運転やIoT機器の普及で中長期的な需要拡大が期待されている。同社は世界シェア約4割を握り、技術面でも競合を圧倒している。
需要の急増ペースについて、業界関係者は「少なくとも2~3年はこの勢いが続く」と語る。ただし、中国経済の減速や米中摩擦による在庫調整リスクも指摘されており、投資家の間では需要の持続性に注目が集まっている。村田製作所は2024年度の設備投資を過去最大規模に引き上げ、生産能力を大幅に増強する計画だ。
同社は増産投資にアクセルを踏み、国内主要工場でのライン増設や、中国・フィリピンでの新工場建設を進めている。これにより、需要に応えながらシェア拡大を狙う。財務体質も強固で、投資余力は十分にあるとみられている。一方で、過剰投資による需給バランス悪化を警戒する声も一部にある。
競合の太陽誘電も株価が急伸しており、電子部品セクター全体に追い風が吹いている。太陽誘電はMLCCで世界2位のシェアを持ち、車載向けや産業機器向けに強みを発揮している。両社ともAI関連需要の恩恵を大きく受けており、今後の業績拡大が期待される。