
イスラエルが自国のミサイル防衛システム「アイアンドーム」をアラブ首長国連邦(UAE)に配備したと、米アクシオスが26日に報じた。これはイランからの攻撃を受けたUAEがイスラエルに要請したことで実現した。アイアンドームがイスラエルと米国以外に配備されるのは初めてのケースとなる。
アイアンドームは2011年にイスラエルで配備が開始され、迎撃率は9割に及ぶとされる。システムは検知したロケット弾の着弾地点を予測し、迎撃するかどうかを自動判断する能力を持つ。これまでイスラエル国内の防衛に特化してきたが、今回のUAE配備でその運用範囲が拡大した。
今回の配備は2020年にUAEが主導したイスラエルとの国交正常化を背景としている。バーレーン、スーダン、モロッコもこれに続き、中東の地政学的な再編が進んでいた。アイアンドームのUAE配備はこうした流れをさらに加速させる出来事といえる。
イスラエルとUAEはイランを共通の脅威とみなしており、軍事協力の強化は両国の戦略的利益に合致する。特にイランが無人機やミサイルでUAEを攻撃したことを受け、UAEは自国の防空能力向上を急いでいた。イスラエル側も防衛装備の輸出を通じて地域での影響力を強めたい思惑がある。
専門家はこの配備が湾岸諸国とイスラエルの安全保障連携の新たなモデルとなると指摘する。今後、他のアラブ諸国にも同様のシステムが配備される可能性がある。一方で、イランはこれを敵対行為とみなして反発を強める恐れもあり、中東の緊張が新たな段階に入ったとの見方が出ている。
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