t>

米国とイランの戦闘終結に向けた交渉が長引く中、イランが将来的に「中東の北朝鮮」となる可能性が指摘され始めた。両国はイスラム国家と世襲独裁国家という体制の違いや、北東アジアと中東という地政学的な違いがある一方、米国との恒常的対立や中露との緊密な連携、核施設の地下化といった共通点も多い。
核兵器保有を目指す「北朝鮮モデル」とは、長期間にわたる核兵器と長距離ミサイルの開発、対米対立の継続、厳しい制裁下での経済運営、そして中国やロシアとの戦略的連携を特徴とする。イランはこれらをなぞる形で核開発を進めており、米国との交渉を時間稼ぎに利用しているとの見方が強まっている。
特に注目されるのが指導者の世襲問題だ。最高指導者ハメネイ師の死去後、次男モジタバ師が事実上、権力を継承したとみられており、イランが「北朝鮮化」している象徴的な出来事として国際社会で警戒されている。北朝鮮では金日成から金正日、金正恩へと3代にわたる世襲が行われている。
イランは北朝鮮と同様、地下に核施設を建設し、外部からの攻撃に備えている。また、弾道ミサイル技術の向上や核物質の備蓄でも北朝鮮との協力関係が指摘されており、両国の連携は中東の安全保障に深刻な影響を及ぼす可能性がある。
米国はイランとの交渉を通じて核開発の凍結を目指しているが、イランが交渉を遅延させながら実質的に核戦力を強化しているという懸念は根強い。イランの「北朝鮮化」が加速すれば、中東全体の核拡散リスクが高まり、国際社会の対応が迫られることになる。