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記録的な猛暑が欧州を襲う中、ドイツやフランスではエアコンをほとんど使わない生活が続いている。ドイツのエアコン普及率はわずか3%と推定され、教室の温度が40℃に達する日も珍しくない。この夏、熱中症による死者は5000人を超えるとみられる。
「暑ければ我慢すればいい」という声が依然として強い。電力消費の抑制や伝統的な建築様式を尊重する意識が根底にあり、冷房を過度に頼ることに抵抗感を示す国民は少なくない。気候変動への配慮からも「暑さは我慢すべき」という意見が主流だ。
しかし、その代償は深刻化している。熱中症による死亡者数は年々増加し、高齢者や基礎疾患を持つ人々へのリスクは無視できない。学校の授業が停電や高温で中断されるケースも報告され、教育現場の混乱も顕在化している。
経済面でも損失は拡大している。労働生産性の低下や冷房設備の導入遅れによる機会損失は数十億ユーロ規模に達する。企業は在宅勤務の推奨や空調効率の良い建物への移転を迫られている。
「我慢の美徳」はいつまで続くのか。気温上昇が加速する中で、政策転換や技術革新の必要性が叫ばれている。ドイツ政府は省エネ型空調への補助金を拡大したが、社会全体の意識変革には時間がかかるとみられる。