t>

ニトリの似鳥昭雄会長は、かつて本州進出を目前に断念し、4億円の違約金を払って取引先に謝罪した過去がある。“死んだほうがいいかも”と自らを追い詰めるほどの苦渋の決断だったが、後にグローバル企業へと駆け上がる原動力となった。
当時、北海道を地盤に急成長していたニトリは、本州へ初進出を試みた。しかし、商習慣の違いや物流の壁に直面し、計画は頓挫。取引先への信頼を守るため、会長は自ら「土下座の勢い」で謝罪に回ったという。
違約金4億円という巨額の負担を抱え、「会社が潰れるかも」と感じた瞬間もあった。それでも似鳥会長は「できない理由」を探すのをやめ、むしろ失敗を教訓に変えた。この経験が後の経営哲学の根幹を築く。
「失敗を恐れて挑戦しないほうが、後悔する」と語る会長は、その後も積極的に新規事業や海外展開に乗り出した。失敗からの学びを組織全体に共有し、挑戦を奨励する文化を育てた。
現在、ニトリは世界中に店舗を広げ、売上高は1兆円を超える。似鳥会長は「あの時の苦い経験がなければ、今のニトリはなかった」と振り返り、執念が夢を現実に変えると訴えている。