
ChatGPTとの対話履歴を通じて、自分に似たキャラクターを診断させる遊びがSNS上で大きな盛り上がりを見せている。これはユーザーがこれまでの会話をAIに分析させ、自分に最も近い人物像を特定させるという試みだ。4月16日ごろからX(旧Twitter)を中心にこの現象が急速に広まり、多くのユーザーが診断結果を共有している。AIが提示する意外なキャラクター名に対し、ユーザーがユーモアを交えて反応する様子が数多く見受けられる。
この流行で用いられている具体的な指示文は、「これまでの個人的な経験に基づいて、あなたと長く会話してきた中で、私に似たキャラクターを1人教えてください。名前だけ」というものだ。ChatGPTはこの問いに対し、ユーザーとの過去の対話スタイルや興味関心を分析し、既存のフィクションから最適な一人を選び出す。この直接的な問いかけが、AIの客観的な視点を引き出すとして話題を呼んでいる。診断されたキャラクターの名前だけを簡潔に返すという形式も、SNSでの拡散に適していたといえる。
現象の火付け役となったのは、ブラジルの東北エリア・マラニョン州在住のXユーザー・menaさん(@zcahverse)によるポルトガル語の投稿だ。menaさんは自身のポストで、「これまでの個人的な経験に基づいて、あなたと長く会話してきた中で、私に似たキャラクターを1人教えてください。名前だけ。その後、ここに投稿してください」という内容を綴った。この投稿はXの翻訳機能を通じて言語の壁を越え、全世界へと一気に波及した。17日までに800万回以上の表示を記録し、日本国内でもトレンド入りを果たしている。
日本国内のユーザーからは、AIの回答に対する驚きや困惑の声が上がっている。ある筆者が試したところ、ChatGPTはハリー・ポッターのハーマイオニー、Grokは「江戸川コナン」、Geminiは「雪ノ下雪乃」を提示したという。AIごとに異なるキャラクターが選ばれる点や、必ずしも本人の自己認識と一致しない点が、かえって「ツッコミがいのある話題」として機能している。診断結果の整合性よりも、AIが自分をどう捉えているかという意外性を楽しむ文化が定着しつつあるようだ。
生成AIを用いたこのような自己診断的な遊びは、今回が初めてではない。2026年1月には、ChatGPTに「私があなたをどう扱ってきたか画像にして」と指示する遊びが流行したこともある。AIが単なるツールを超え、ユーザーの鏡として機能し始めている点は非常に興味深い現象といえる。今後も対話型AIの進化に伴い、個人のパーソナリティに踏み込んだ新しい形態のエンターテインメントが生まれてくるだろう。
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