
ロシアの侵略を受けるウクライナのゼレンスキー大統領は10日、ウクライナ軍がドローン(無人機)攻撃により過去1年間でロシアに「約400億ドル(約6兆4000億円)」の損害を与えたと主張した。前線の兵器に加え、標的とした露国内の原油精製施設や原油・天然ガス輸出港などの損傷や稼働停止を念頭に置いているとみられる。
ウクライナ軍は露軍の継戦能力を低下させる狙いに基づき、ロシアの戦費を支えるエネルギー関連インフラへの長距離攻撃を継続的に実施。ウクライナ軍のシルスキー総司令官は8日、長距離攻撃により過去1カ月間だけでロシアの軍需工場やエネルギーインフラなど計111カ所に損傷を与えたと表明していた。
声明でゼレンスキー氏はウクライナ軍のドローン運用部隊に対し、「ここ数カ月間の中距離攻撃に特に感謝している」とも述べた。
ウクライナ軍は過去数カ月間、射程数十~100キロ超の中射程ドローンを活用して前線後方にある露軍拠点を攻撃し、露軍の前線部隊を孤立させる新戦術「兵站(へいたん)封鎖」に注力。この結果、前線での戦況好転に成功している。
(小野田雄一)