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「不倫は悪」という単純な概念にとらわれ、同じシングルマザーである友人の再婚を素直に祝福できない50代女性の相談に、漫画家・柴門ふみ氏が回答した。彼女は「おめでとう」とも「よかったね」とも言えず、「そうなんだー」と返すのが精いっぱいだったと打ち明け、自身の心の狭さを疑問視している。
友人は長年不倫関係にあった男性と再婚するという。相手の妻は病気がちだったが、離婚したのか亡くなったのかは不明。相談者は詳しい事情を聞かず、友人も明かさなかった。
相談者は「妻とは家庭内別居中」「妻が病弱」といった言葉を不倫する男性の言い訳だと認識しており、その男性が実際に再婚まで漕ぎ着けたことに驚きを隠せない。自身もシングルマザーとして苦労してきたため、友人の幸せを単純に喜べない自分を「やっかみではないか」と悩む。
柴門氏は「あなたが不倫の末に再婚した友人を素直に祝福できないのは、世間一般に流布している『不倫は悪』という概念を、そういうものだと思い込んでいるからではないでしょうか」と指摘。『妻とは別居中』『妻が病弱』は不倫する男性の言い訳だと思っていたあなたなので、『そんな悪いことをした人が幸せになるのは許せない』という気持ちになるのも仕方ありません」と理解を示した。
その上で柴門氏は「確かにそのような言い訳をしながら女性に近づき不倫する男性も、少なからずいます。しかしすべてがそうだとも、言えないのです。現実はもっと複雑で難問だらけです。不倫の末に再婚して、その後何十年も幸せに暮らしたカップルもまた、現実にはいます」と述べ、単純な善悪判断の危険性を警告する。
「『不倫は悪』『不倫をした人が幸せになれるはずがない』というストーリーのほうがわかりやすく、多くの人が気持ちよくなるので広まるのです」と柴門氏。相談者がそのような枠組みに無自覚にとらわれている可能性を示唆し、現実の複雑さを受け入れる必要性を説いている。