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奈良県大和郡山市の倉庫に設けられた専用アプリで遠隔操作できるパチンコ台などを使い、賭博を開いたとして、賭博開帳図利罪に問われた中国籍3人を含む男女4人に対し、奈良地裁は5~7月、執行猶予付きの有罪判決を言い渡した。4人の親切心や生活苦につけこむ形でオンライン賭博を主宰した中国人実業家とみられる主犯格の男の存在も浮上したが、逮捕には至っていない。国際的な事件捜査の限界を改めて浮き彫りにしている。
判決や捜査関係者によると、倉庫内には少なくとも100台を超えるパチンコ台やパチスロ機が並び、その前にはインターネットにつながるウェブカメラが設置されていた。中国人の賭博客らは専用アプリを使い、銀行振り込みなどで入金した賭け金をアプリ上のポイントに変換。パチンコ台などを遠隔操作する形で賭博を行っていた。令和6年11月から8年2月までの約1年3カ月間、運営側は賭け金の一部を手数料として受け取り収益を得ていたが、具体的な収益額は不明という。
奈良地裁はこのうち、賭博の仕組みを考えたとみられる中国人の男に遊技機に関する助言などをした元会社役員の男(68)、中国籍で倉庫内で働いていた奈良市の大学院生の女(32)、アルバイトの男(27)の3人にそれぞれ拘禁刑1年2月、執行猶予3年の判決を言い渡した。また、奈良県警による捜査を知り令和7年3月で仕事を辞めた中国籍の元倉庫従業員の女(32)には懲役1年2月、執行猶予3年とする判決を出した。
判決などによると、主犯格とみられる中国人実業家の男は、倉庫の運営を仕切り、4人を関与させていたとされる。4人はそれぞれが置かれた事情から役割を担わされ、親切心や生活苦につけこまれた形で事件に関わったとみられる。男はオンライン賭博を主宰していた疑いが持たれるが、奈良県警による逮捕には至っていない。
捜査関係者は、男が国外にいる可能性や、証拠の収集・共犯者の特定に国際協力が必要だった事情を指摘する。実業家とみられる男の背後関係や資金の流れはなお解明途上で、国際的な事件捜査の限界が改めて浮き彫りとなった。日本国内だけで完結しないオンライン賭博への対策が課題となる。