
吉本ばななさんがnoteで公開した有料エッセイ「クラウディクラウドファンディング」に、500円と700円の二重価格が存在する。アプリ経由で購入しようとすると700円かかるが、Webブラウザ経由なら500円だ。その差はAppleやGoogleのプラットフォーム手数料(最大30%)が上乗せされるためで、読者はブラウザ購入を勧められている。
先週、ITmediaのアクセスランキング2位には「GitHub Copilot」の新料金による実質値上げの記事が入った。AIツールの「最初は安く、浸透後に値上げ」というパターンも、もはや見慣れた光景だ。
ランキングとは別に、先週末からネットで大きな話題となった記事がある。作家の吉本ばななさんが6月4日にnoteに投稿したエッセイ「クラウディクラウドファンディング」だ。
家族の確執をつづった約2万字の文章に対し、「赤裸々すぎる」「同じ“毒親育ち”として救われた」「単純に、不快だった」など様々な反響が寄せられている。
500円だと聞いて読もうとnoteアプリを開くと、価格は「500ポイント」と表示される。しかし決済画面に進むと「700円」と出る。筆者は吉本さんファンではなく興味本位だったため、「500円ならギリ出せる」と思っていただけに落差が大きい。
「500円玉を握りしめたつもりで開いた画面に700円。差がデカい。700円なら文字数5倍の文庫本を1冊買えてしまう。」と筆者は感じた。
2日後、話題は大きくなる一方。気になって読みたくてもアプリでは何度見ても700円。Xで「吉本ばななさんのnote、みんな500円だって言ってるけど、700円じゃない??」とつぶやいたところ、リプライで「Webブラウザ経由なら500円です」と教えられた。
無事、Chromeブラウザからカード決済で500円で購入。何度か読み、読者の心が揺れ動いた様子を追体験できた。
アプリ経由のポイント課金にはいわゆる“Apple税”“Google税”(最大30%のプラットフォーム手数料)が上乗せされる。コンテンツ販売事業者は実入りの減少を避けるため、アプリ内販売時に課金額を上げるケースが多い。Kindleアプリがアプリ内で本を買えないのも同じ理由で、この手数料を嫌ったEpic Gamesの「フォートナイト」はApp StoreやGoogle Playから一時姿を消した。
というわけで、noteの有料記事はブラウザで開いて買うのがおすすめだ。noteに限らず、Webで課金システムを整備しているサービスは、先にWeb版で料金を確かめるとお得に楽しめる可能性が高い。