
徳島ヴォルティスは8日、今シーズン途中から指揮を執った大谷武文監督(47)が、任期満了に伴い退任することを正式に発表した。大谷監督は今年5月、成績不振により解任されたゲルト・エンゲルス前監督の後任として急きょチームを託され、明治安田J2・J3百年構想リーグの残り5試合を指揮。最終的にチームは9位でシーズンを終え、監督としての役目を終えた。
メキシコやクロアチアのクラブでプレーした経験を持つ大谷監督は、現役引退後、2005年からセレッソ大阪の育成組織でコーチや監督を歴任。その後、高知ユナイテッドSCでヘッドコーチ、監督を務めた後、2021年に徳島のアカデミーダイレクターに就任していた。エンゲルス監督の解任を受け、クラブはアカデミー出身でクラブ事情に精通する大谷氏に白羽の矢を立てた。
監督就任からわずか5試合。チームはすでに連敗を喫しており、大谷監督は苦しい船出を強いられた。それでも7日に行われたプレーオフラウンド第2戦をもって全日程を終了し、チームは9位でフィニッシュ。就任直後の混乱を乗り越え、最後のホームゲームを2-0の白星で飾った点は、次年度に向けての光明と言える。
クラブ公式サイトを通じたコメントで、大谷監督は「シーズン途中で監督に就任し、急きょ残り5試合を指揮することになりました。その中で、最後まで戦い抜いてくれた選手・スタッフには心から感謝しています」と述べ、苦しい状況にあってもプロフェッショナルとしての姿勢を貫いた選手たちを誇りに思うと語った。
大谷監督は就任にあたり、「チームが連敗を喫している状況で監督を引き受けるにあたり、一つ心に決めたことがありました。それは、選手全員を復活させることです」と明かす。ピッチに立つ主力だけでなく、リハビリ中の選手も含め、一人残らず前を向けるよう臨んだという。「最後のホームゲームを2-0で勝利できたことは、チームにとって大きな自信となり、次のシーズンに繋がる一歩になった」と手応えを口にした。
自身の今後については「これからクラブと話し合って決めます」とし、短い期間ではあったがチームと共に戦えたこと、喜びや悔しさをファン・サポーターと分かち合えたことに感謝の意を表した。大谷監督は「引き続き26-27シーズンも、徳島ヴォルティスへの熱い応援をよろしくお願いいたします」と締めくくり、クラブが来季に向けて新たなスタートを切ることを後押しした。