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国土交通省は31日、JR各社が国側に支払っている整備新幹線の貸付料の見直しについて議論する有識者会議の取りまとめを公表した。貸付料について、現在の徴収期間である開業後30年からさらに30年程度延長し、将来の経済状況に合わせ変動させる仕組みを検討することなどを柱とした。国交省は今後JR各社との協議を進めるが、反発が予想される。
取りまとめでは、北海道新幹線や北陸新幹線など整備新幹線の建設費が増加する中、着実な路線整備や将来の大規模改修に対応するため、貸付料を適切に確保する必要性を強調。開業31年目以降の徴収期間について「現行と同様の30年と設定することを基本に考えるべきである」と明記した。
貸付料は現在の定額制を基本としつつ、JRの収益状況など一定の経済指標に応じて金額を増減させる仕組みの導入を検討するとした。ホテル事業など周辺事業の収益も考慮する方針だ。
ただ、JR各社は貸付料の増額について反発姿勢を強めている。JR東日本の喜勢陽一社長は、現行制度に基づく貸付料の支払いは30年間で終了することなどを、1991年に運輸省(当時)と合意し覚書も交わしていると主張。JR西日本の倉坂昇治社長も「建設財源のために増やすのは違う」と慎重姿勢を示している。
金子恭之国交相は31日の閣議後記者会見で、取りまとめについて「(JR各社に)直接意見も聞き、丁寧に議論が進められてきたと承知している」と述べた。まずは来年9月に30年の貸付期間が満了する北陸新幹線の高崎-長野間についてJR東日本との協議を進めていくとした上で「誠実かつ真摯(しんし)に対応していく」と強調した。
整備新幹線の建設費用は貸付料の残りを国と沿線自治体が負担する仕組みのため、貸付料を確保できなければ両者の財政負担が重くなる可能性がある。