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タジキスタン第2の都市を訪れた筆者は、まず周囲の荒涼とした景観に圧倒された。岩山がむき出しになり、建物はまるで廃墟のように朽ち果てている。この国は旧ソ連邦の中でも最貧国として知られ、世界の所得ランキングでは162位に位置する。地元の人々は質素な生活を送りながらも、どこか穏やかな表情を浮かべているのが印象的だ。
街の中心部を歩くと、ソ連時代の遺産と思われるコンクリート造りの建物が多数残っている。しかし、それらの多くは荒廃し、壁にはひび割れが走り、窓は割れたまま放置されていた。まるで時間が止まったかのような光景が広がり、訪問者に強い異国情緒を感じさせる。
それでも、市場や広場には活気がある。果物や野菜を売る露天商の声が響き、子どもたちが笑いながら走り回る姿が見られる。筆者はこうした日常の光景に、人間の強さと適応力を感じずにはいられなかった。
タジキスタンの経済は主に農業と出稼ぎ労働に依存しており、都市部でも貧困が目立つ。しかし、そんな過酷な環境の中でも、人々は工夫を凝らして生活を営んでいる。たとえば、廃材を利用した家具や、手作り品を売る小さな店が至る所にあった。
この街の不思議な魅力は、一見すると荒廃した風景の裏に、人々の温かさと生き抜く知恵が潜んでいる点にある。筆者は、貧困と劣悪な環境にありながらも、決して希望を失わないタジキスタンの人々の姿に深い感銘を受けた。