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茨城県内で水田の給水用金属製バルブの盗難が急増している。県などによると、今年度は7月28日時点で1732個(約800万円相当)が盗まれ、昨年度1年間の1410個を既に上回った。世界的な銅などの価格高騰が背景にあるとみられ、営農への影響は計り知れない。
県警捜査3課や県農村計画課などによると、被害は真鍮(しんちゅう)など銅を含むバルブに集中している。
犯行手口は荒っぽく、バルブを根元から強引にへし折るため、接続された塩化ビニール管ごと破壊されるケースが目立つ。夜間を狙い、広大な水田地帯で一晩に100個単位を盗む事案も発生している。
バルブの単価は1000円から数千円程度だが、大量に持ち去られると被害額は軽視できない。塩ビ管が破壊されていれば配管全体の大がかりな補修工事も必要となり、金銭的、時間的な負担が重くのしかかる。
バルブが持ち去られると、給水ができなくなるだけでなく、水が止まらなくなって水田の水位調整に影響するケースもある。県農村計画課の担当者は「この時期は水が適切に供給できないと農家に大きな影響が出る」。これまでは農閑期である秋冬の被害が中心だったが、近年は水が必要な農繁期にも頻発し、農家にとって打撃となっている。
効果的な対策として、県や県警は、金属的価値のない樹脂(プラスチック)製バルブへの切り替えを推奨するほか、「水を使わない時期はバルブを取り外して自宅で保管するなどの対応をお願いしたい」(農村計画課)と求めている。県警は夜間パトロールなどを強化しており、被害に遭った際は少額でも届け出ることや、不審者や不審車両を見かけた場合の適切な通報を呼び掛けている。