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神戸市営地下鉄北神線の前身である北神急行電鉄は、その路線形態や経営手法で“異例ずくめ”と呼ばれてきました、大半がトンネル区間で駅は2つだけ。この路線は、上下分離方式や市営化といった一見不遇な道のりを経てきましたが、その裏には地域交通を支える重要な役割と、市営化後の成功に至る秘話が隠されています。
北神線は、神戸市北区と都心を結ぶ約7.5キロの路線で、その大部分が山岳トンネル区間です。元々は北神急行電鉄という第三セクターが運営していましたが、利用者数の伸び悩みや設備老朽化による経営難に直面していました。このため、路線の存続が危ぶまれる状況が続いていました。
転機は2020年の市営化でした、神戸市が北神急行電鉄から路線を買収し、市営地下鉄の一部として再出発することになりました。これにより、運賃は大幅に値下げされ、利用者にとっては大きなメリットが生まれました。特に、他路線との乗り継ぎ運賃が低減されたことで、利便性が飛躍的に向上したのです。
市営化の背景には、神戸市の都市交通戦略がありました。北神線は、郊外のベッドタウンと都心を結ぶ重要な路線として、地域経済や生活交通を支える基盤と位置づけられていました。市は、民間事業者では採算が取りにくいローカル路線を公共が担うことで、持続可能な交通ネットワークを維持する決断を下したのです。
現在、北神線は駅数が2つというユニークな路線でありながら、駅の標高は日本一高いとされています。また、運賃は市営化前から大幅に下がり、利用者数も増加傾向にあります。この事例は、赤字路線の再生モデルとして注目を集めており、他の地域でも同様の政策が検討されるきっかけとなっています。