米国の「やせ薬」ブームでプロテイン供給不安と値上げ、日本への影響拡大

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Haruki Sato
ライフ - 30 Apr 2026

タンパク質を効率的に補給できるサプリメントとして普及するプロテインに、供給不安が広がっている。日本は主原料をほぼ輸入に依存するが、最大供給地の米国で肥満症治療薬の利用が急拡大し、高タンパク食品需要が急増。原料確保が難航し、物価や人件費の高騰も重なり、値上げが相次いでいる。

昨年8月末、プロテイン製造販売のアルティメットライフ(大阪市)の調達担当者は、米国のサプライヤーから「原料を予定の量確保できない」と告げられた。3カ月前には数量確保に余力があると説明を受けていたが、一転して供給難に直面。希望した数量のうち購入できたのは約2割にとどまった。

10月末に訪米して需給を確認した担当者は「関係者からは厳しいという声がほとんどだった」と振り返る。米国市場の需給逼迫が、日本向け原料の調達をさらに困難にしている。

原料不足の背景にあるのは、「やせ薬」と呼ばれる肥満症治療薬「GLP-1」の欧米での普及だ。食欲抑制と体重減少を促すこの薬は、2021年ごろから減量目的で急速に利用が拡大。体重減少に伴う筋力低下を補うため、高タンパク食やプロテインを併用する利用者が増えている。

米疾病対策センターによると、米国の成人肥満率(BMI30以上)は40%以上に達し、減量への関心はもともと高い。米調査機関KFFの2025年の調査では、成人の12%が肥満や糖尿病治療目的でGLP-1を現在使用中と回答した。

著名人の公言も普及を加速。実業家イーロン・マスク氏が自身のX(旧ツイッター)で使用を公言したことも、広く知られるきっかけとなった。

日本にとってこうした海外の変化が重くのしかかるのは、原料調達の海外依存度の高さにある。財務省貿易統計によると、原料「ミルクアルブミン」の輸入量は2023年に2万9620トンと過去最大を更新。1キロ当たりの輸入単価は2025年1月の1829円から、2026年3月には2368円へ上昇した。国産原料が乏しい日本では、米国の需給変化が直接影響する。

一方、国内のプロテイン需要は健康志向を背景に堅調だ。食事で不足しがちなタンパク質を手軽に摂取できるサプリメントとして注目を集め、フィットネスブームも後押しする。スポーツ庁の調査では、20歳以上で週1日以上スポーツをする人の割合は5割を超え、筋肉強化のためにプロテインが推奨されている。

富士経済は、プロテインを含むタンパク補給食品の国内市場が2025年に3096億円と前年比4.4%増、2026年には3183億円に拡大すると予測。需要拡大が見込まれる一方、供給不安が影を落とす。

値上げの動きも顕著だ。明治は2025年3月にブランド「ザバス」のプロテイン40品を約10~11%値上げし、今年6月にも21品を約6~28%値上げする。アルティメットライフもブランド「グロング」のプロテインを2026年3月に1キロ当たり千円以上値上げするなど、業界全体に広がっている。

アルティメットライフの担当者は、原料調達コストが「参入時に比べて4~5倍に上がった」と語る。同社は供給維持へ調達先の分散を進めるが、「値上がりは続く見込み」という。世界のやせ薬ブームと国内の健康需要の拡大が重なる中、プロテインの価格と供給は不安定さを増している。

編集部注:この記事はAIを使用して作成されており、産経新聞の記事を元に、内容を変更せずにリライトしたものです。
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