
トランプ米大統領は5日、人工知能(AI)を開発する米企業の一部株式を政府が取得することを「検討する」と表明した。大統領専用機内で記者団の質問に答える形で、「米国民が実質的に(AI)企業とパートナーになる案がある」と説明し、関心を持っていると述べた。
トランプ氏は関連企業との会合を近く開く計画があると言及。「AIの成功から米国民が利益を得られる方法を議論している」と説明した。
また、AI開発では米国が中国など世界各国を引き離しているが、今後も米国がリードを維持する重要性を強調した。
米ブルームバーグ通信によると、生成AI「チャットGPT」を開発した米新興企業「オープンAI」のアルトマン最高経営責任者(CEO)が昨年、主要な米AI開発企業の株式を政府が保有する構想をトランプ米政権に持ちかけた。
これに関連し、民主党系のサンダース上院議員は今月1日、米紙ニューヨーク・タイムズに寄稿し、主要AI企業が株式の50%を提供して政府系ファンドを立ち上げる構想を提案した。構想を盛り込んだ法案を近く提出するという。
急進左派として知られるサンダース氏は構想について、AI企業の収益の一部を国民に還元するだけでなく、国民が株式保有者としてAI企業の経営や統治に参画できる利点があると説いた。
トランプ氏はこれまでに、米半導体大手インテルや、レアアース(希土類)関連企業などへの政府出資を実施。政府が産業界への介入を控えるという与党・共和党の伝統的な方針を転換させたと受け止められている。