
東京商工リサーチ岐阜支店の発表によると、岐阜県中津川市の菓子製造販売「新杵堂」が4日、岐阜地裁多治見支部に破産申請した。負債総額は約10億円とみられる。
新杵堂は昭和23年創業。中津川の銘菓である栗きんとんは従来秋限定だったが、契約農家の確保や長期保存技術によって安定供給を実現。駅や空港の土産物に加え、通販で全国的な人気を誇った。東京駅への出店や表参道のカフェとのコラボレーションも行っていた。
東京商工リサーチは、個人消費の伸び悩みや同業他社との競合激化により業績が低迷し、資金繰りが悪化したことが破産申請の背景にあると分析している。
今年5月には、実際には使用していない「和三盆糖」を原材料として誤表示した製品を販売したとして、農林水産省が食品表示法に基づき表示是正と再発防止を指示していた。
また、中東情勢の悪化による石油由来資材の不足により、新杵堂は購入者に対して希望配送日の変更を依頼する事態に陥っていた。