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ニトリが「ワイドホットプレート2枚セット」を発売した。価格は9990円。夏場の調理負担を軽減しながら、家族や親戚が集まる食卓を盛り上げる商品として投入した。
夏場、熱気のこもるキッチンで火を使って料理を続けるのは大変だ。「なるべくキッチンに立つ時間を減らしたい」「家族にはしっかり食べてもらいたい」「準備や後片付けの手間も減らしたい」。そんな悩みに応える商品として開発したという。
「お盆前にホットプレートを買いに来られたお客さまから、『親戚など家族で集まるのに、ちょうどいい大きいサイズがない』というお声をいただきました」(開発担当者)
ニトリによると、従来の調理家電は単身者や少人数世帯向けの商品が中心だった。一方で、同社の顧客には40~50代のファミリー層も多い。近年は大型家電のラインアップ拡充を進めており、今回のホットプレートも「人が集まるシーン」に対応する商品として企画がスタートした。
プレートサイズは、47センチ(幅)×29(奥行)センチメートル。一般的なホットプレートよりも大きめの設計だ。
フラットプレートを使用すれば、市販の餃子を約60個一度に焼くことができる。家族が次々と食べる中で、「焼き上がりが追いつかない」といった不満を解消する狙いがある。
「お盆などの帰省時に、2家族が一緒に食事をするシーンを想定しました。1人当たり8~10個の餃子を食べると考えると、約60個がちょうど良いサイズになります」(開発担当者)
実は、この「餃子約60個」という表現には別の狙いもある。「SNSやWebメディアで話題にしていただきやすい、分かりやすい訴求を意識した面もあります」(開発担当者)
商品特徴を一瞬で伝えるキャッチコピーとしても機能させたい考えだ。
開発段階では、さらに大型化する案も検討したという。しかし最終的には現在のサイズに落ち着いた。背景には価格戦略がある。
「お客さまにお求めいただきやすい1万円以下を実現できる限界のサイズを追求した結果、この大きさになりました」(開発担当者)
ホットプレートはサイズを大きくすると、ヒーターの延長やアルミ素材の増加が必要になり、コストが上昇する。単に大きさを追求するのではなく、「9990円」という価格を維持することも重視した。
本体両サイドの取っ手は、調理中のヘラや菜箸(さいばし)を一時的に置けるスペースとして活用できる。さらに、ふたはテーブルに直接触れない構造を採用した。単にプレートの大きさを競うのではなく、「置き場所に困る」「テーブルが汚れる」といった使用時の不満にも着目し、使い勝手の向上を図った。
1300ワットの高出力と最高約230度まで設定できる温度調節機能を搭載。プレートはフッ素コーティング加工を施し、取り外して丸洗いできるようにした。
ニトリによると、近年の調理家電市場では2つのトレンドが目立つという。1つは、物価高を背景に外食を控え、自宅で食事をする機会が増えたことによる「時短・省力化ニーズ」だ。ほったらかし調理ができる商品や、手軽さを重視した家電の販売が伸びている。
「自宅での食事が増えると、毎日の献立づくりや食事準備に飽きてしまうという悩みも出てきます。そのため、時短家電だけでなく、家族みんなで楽しめるエンタメ性のある調理家電も人気です」(開発担当者)
同社ではワイドホットプレートのほか、流しそうめん器やかき氷器なども好調だという。
エアコンの効いた部屋で調理しながら食事を楽しめるホットプレートは、「料理を作る家電」であると同時に、「家族が集まる時間を演出する家電」へと役割を広げつつあるのかもしれない。