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「親孝行の呪い」根強く、改正法施行1年でも介護離職6割超 制度利用が逆効果に

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Haruki Sato
経済 - 06 7月 2026

改正育児・介護休業法の施行から1年超が経過したが、介護離職者の6割超が両立支援制度を利用した上で離職していたことが、NPO法人「となりのかいご」の調査で明らかになった。同法人代表理事の川内潤さんは「企業は制度整備や周知にとどまらず、日本社会に根強いこの介護観を変えるプッシュ型の取り組みを進める必要がある」と指摘する。

調査は昨年8月末~12月、10年以内に介護に関与し始めた、介護開始時に就業中の男女2573人を対象にインターネットで実施。介護と仕事の両立支援制度の利用状況を比較したところ、現在介護中の離職者の60.3%が介護休業、介護休暇、時短勤務、フレックスタイム、テレワークのいずれかを利用した上で離職に至った。

離職意思がある介護中の就業者で制度を利用した人は43.2%だったのに対し、離職意思のない介護中就業者は29.3%。制度利用が進むほどむしろ離職に傾く傾向が浮き彫りとなった。

介護に関する考え方を離職状況で比べると、現在介護中の離職者は48%が「介護は家族で行うべきだ」、70.4%が「介護を自分で行うことは親孝行になる」と回答。一方、離職意思のない介護中就業者はそれぞれ24.4%、56.4%で、離職者や離職意思がある人ほど家族で抱え込む意識が強かった。

同法人は5年前の調査でも同じ意識調査を実施。5年前に「介護は家族で行うべきだ」と答えたのは全回答者の25.7%だったが、今回は33.8%と8.1ポイント増という顕著な上昇傾向がみられた。

川内さんはこの介護観を「親孝行の呪い」と表現。「介護離職は制度の創設・利用では防ぐことが不可能で、『介護は家族がやるべき』という『親孝行の呪い』が問題の根幹であることが明確になった」と指摘。「休みやすくなったことによりむしろ、家族で介護を抱え込む介護観が強まった可能性がある。企業側は、介護とは就業者の個人的な問題ではなく、企業の生産性に直結する課題だと受け止め、介護の社会化を促す積極的な取り組みに踏み出す必要がある」としている。

育児・介護休業法は、要介護状態にある家族一人につき93日まで「介護休業」を取得できると定める。介護では「いつまで」という見通しが立たず、93日という日数は短いと捉えられがちだが、介護休業は自身が育児に専念するための「育児休業」とは異なり、「仕事と介護を両立する体制を整える準備期間」として設定されている。

ところが、介護休業や介護休暇を取得者自身による「直接介護」に充ててしまうケースは少なくない。「となりのかいご」の調査では、介護休業の活用目的を「介護に専念するため」に近い認識だと答えた人が41.1%に上った。川内さんは「介護休業を『自分が直接介護するために取得するもの』という誤解は企業側にも多い」と明かす。

同法人は介護離職の防止を目的に、企業向け研修や働く人の家族介護相談、仕事と介護の両立支援に関する職場への助言などを実施し、年700件以上の相談に応じている。その中でよく耳にするのが、両立支援のために法定を上回る休暇制度を整備しようとする企業の動きだ。

休暇日数を増やせば一見「介護と仕事の両立がしやすい」ように映るが、実際には従業員による直接介護の割合を増やし、介護離職につながる危険性が高いという。川内さんは「制度利用の増加は支援が役立っているように見えるが、離職の予兆でもあると認識する必要がある」と指摘する。

総務省の調査によると、令和4年9月までの1年間に介護離職した人は10万6000人。働きながら家族の介護に携わる「ワーキングケアラー」は364万人で、その6割は職場の中核を担う40~50歳代だ。経済産業省の推計では、4年後には労働人口の21人に1人がワーキングケアラーとなり、経済損失額は9兆円に達するとされる。

川内さんの経験では、介護に直面する前からの支援が早期相談と無理のない両立につながっているという。「介護は突然始まる。介護離職を防ぐには、企業側が直面する前からのプッシュ型の取り組みを進めてほしい」としている。

編集部注:この記事はAIを使用して作成されており、産経新聞の記事を元に、内容を変更せずにリライトしたものです。
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