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どれだけ効率化のアイデアを提案しても、なぜ無駄な仕事は組織からなくならないのか。その背景には、現場と上層部の複雑な損得計算や評価の仕組み、利害関係が絡み合った「組織の慣性」があります。
多くの会社員は、余計な仕事を減らそうとするとかえって上司や同僚から「やる気がない」と見なされるリスクを抱えます。特に日本の企業では、目の前のルーティン業務を黙々とこなす姿勢が高く評価される傾向が強いのです。
上層部の立場から見ると、効率化によって人員が余剰になれば、自分たちの権限や予算が削られる可能性があります。そのため、たとえ非効率なプロセスでも現状維持を選ぶインセンティブが働きやすいと言えるでしょう。
さらに、部署間の利害関係も無駄を温存させる要因です。ある部門が業務を効率化すると、別の部門に負担が転嫁されるケースが少なくありません。結果として、全社最適ではなく部分最適で動く組織ができあがります。
優秀な会社員ほどこうした力学を理解しており、あえて「効率化しない」という選択をします。彼らは無駄をなくすよりも、組織内の政治的なバランスを保ちながら自分の評価を最大化する方法をとっているのです。