農水産品輸出5兆円目標の壁 現地商流浸透がカギ 政府の遅れた縦割り打破急務

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Kenji Watanabe
経済 - 05 5月 2026

世界的な和食ブームを追い風に日本の農林水産物や加工食品の輸出が堅調に伸びている。2025年の輸出額は13年連続で過去最高を更新し、1兆7千億円を超えた。人口減で国内需要が縮小する中、輸出を伸ばして国内生産基盤を維持することは食料安全保障の観点でも重要だ。輸出増は歓迎すべき流れである。

だが、同時に認識すべきことがある。政府は25年の輸出を2兆円にする目標を掲げていたのに未達に終わった。30年に5兆円とする目標もあるが、その達成はさらに厳しい。年平均で約25%増という大幅な輸出拡大が求められるからだ。

このままでは目標が空証文になりかねないとの危機感があるのだろう。政府は4月、農林水産省と経済産業省の連携で日本産品の輸出支援プログラムを創設した。日本貿易振興機構(ジェトロ)の海外拠点や人員も増強し、需要開拓や輸出事業者拡大、加工食品の輸出促進などに取り組む。

農水省と経産省で補助金などの施策がばらばらに行われるなど縦割りの弊害はかねて指摘されてきた。連携強化は当然で、むしろ遅すぎたくらいだ。あと5年でいかに成果を得られるかが厳しく問われよう。

カギを握るのが、輸出先のスーパーや現地の仲介業者など「現地系商流」への浸透だ。日本から輸出する産品は、日系の商社・小売店などを通じて扱われることが多く、現地の人が日常的に買い物をするような店ではあまり扱われない。

鈴木憲和農水相は1月のフランス訪問で、仏大手スーパーのカルフールを視察した。店内にはすしやおにぎりも並んでいたが、使われたコメは日本産ではなかった。おにぎりは欧州でも人気なのに日本産米の輸出につながらないようではもったいない。鈴木氏は「日本産米のテスト販売などを行う方向で調整を進める話し合いをした」という。

もちろん、日系に頼らずに販路を開拓するのは容易ではない。「一定数量の安定的な出荷など、海外で要求される条件は厳しい。現地の仲介業者を通さないとスーパーの棚に商品を並べられないなどの商習慣もある」(輸出関係者)。そうした壁を乗り越えるためにいかに知恵を絞るかだ。

ジェトロは3月、米国で行われた食品関連の博覧会に現地の仲介業者を連れていき、出品された青汁について意見を求めた。業者は米国での飲ませ方に関心を寄せ、ココナツ水で割ることを提案したという。こうした対話を通じて現地系商流とのビジネスを拡大する取り組みが求められる。

日本食だけでなく、海外のさまざまな料理に日本の食材が使われるよう促すことも重要だ。アラブ首長国連邦(UAE)で中東料理を提供する有名店のシェフは24年、ジェトロの招きで北海道を訪れ、ホタテや毛ガニなどの水産物を視察した。これらを気に入ったシェフはドバイの自店で使うだけでなく他店のシェフにもその魅力を伝えた。「そうした循環が輸出増につながっている」(西浦克農林水産食品部次長)という。

輸出拡大のためには、他にも価格競争力を含む多くの課題がある。それらを着実に解決していかなければ5兆円目標の実現はおぼつかない。国内生産で余った産品を輸出に回すという安易な発想ではなく、輸出を成長産業とする。その覚悟が改めて求められている。

編集部注:この記事はAIを使用して作成されており、産経新聞の記事を元に、内容を変更せずにリライトしたものです。
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