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4月第1週から第2週にかけて、人工知能(AI)とサイバーセキュリティを巡る環境が劇的に変化した。その震源地となったのは、米Anthropicと米OpenAIが相次いで発表した二つの次世代AIモデルである。
まず7日、Anthropicは「Claude Mythos Preview(Mythos)」を一部の限定的な組織向けにプレビュー公開すると発表した。このモデルは主要OSやブラウザから数千件のゼロデイ脆弱性を自律的に発見し、サイバー攻撃まで遂行できる能力を持つとされる。あまりに強力すぎるという理由で、一般公開は見送られた。
それから1週間後の14日、OpenAIは対照的な戦略を打ち出した。「cyber-permissive」にチューニングした「GPT-5.4-Cyber」を発表し、信頼できる防御者として認定された個人やチームに対して、バイナリ・リバースエンジニアリングを含む高度な機能を開放すると明らかにした。
「強すぎるから出さない」というAnthropicと、「防御者にはむしろ拒まない」というOpenAI。短期間に示された正反対の回答は、単なるマーケティング戦略の違いではない。情報セキュリティ分野が長年抱えてきた根本問題への、二つの異なる応答である。
情報セキュリティの歴史を通貫する論争の一つが、「脆弱性情報をどこまで公にするか」である。今回の二つのモデルは、この古くて新しい問いに対して全く異なる答えを提示した。