t>
Leandro PAREDES of Argentina violent Eric GARCIA of Spain after the 2026 FIFA World Cup – Final match between Spain and Argentina at MetLife Stadium on July 19, 2026 in East Rutherford, New Jersey. (Photo by Johnny Fidelin/Icon Sport)国際サッカー連盟(FIFA)は29日、FIFAワールドカップ2026での事案を受け、アルゼンチンサッカー協会(AFA)および同国代表選手に対する懲戒手続きを開始したことを発表した。
発表によると、FIFA規律委員会はFIFAワールドカップ2026におけるアルゼンチン代表の複数試合において、差別的なチャントやジェスチャー、キックオフの遅延、試合および警備に関する規定の不遵守、チームや観客による不適切なメッセージの掲示、観客による物品の投げ込みといった事案が発生したことを確認。「スポーツ以外でのスポーツイベントの利用」「チームの不正行為」「差別および人種差別的言動」「試合における秩序と安全」について定めたFIFA規定に違反した疑いがあるとして、AFAに対する懲戒手続きを開始した。
FIFAワールドカップ2026で準優勝したアルゼンチンだが、大会期間中の行動が度々物議を醸していた。イングランド代表との準決勝後には、ジオバニ・ロ・チェルソら複数の選手が「マルビナスはアルゼンチンのもの(※マルビナス=フォークランド諸島を指すアルゼンチンでの呼称)」と書かれた横断幕をピッチ上で掲げており、政治的な主張を行う用具の持ち込みを禁じた国際サッカー評議会(IFAB)の協議規則への抵触が指摘されている。
また、決勝直後には複数の選手が優勝に沸くスペイン代表選手と衝突。ナウエル・モリーナがロドリに手を出し、レアンドロ・パレデスはエリック・ガルシアを突き飛ばして喉輪を繰り出すと、突っかかってきたガビにも殴りかかった。また、ロベルト・アジャラコーチはダニ・オルモを殴打したと見られている。
FIFA規律委員会は決勝戦後の事象についても分析。暴行について定めたFIFA規律規定に違反した疑いがあるとして、モリーナ(2件:既遂1件、未遂1件)、パレデス(3件)、アジャラコーチ(1件)に対する懲戒手続きを開始した。さらに、モリーナ(1件)、ティアゴ・アルマダ(1件)、ガビ(1件)はスポーツマンシップに反する行為について定めた規定に違反した疑いがあるとし、懲戒手続きの対象となっている。
FIFA規律規定に基づき、それぞれの対象者には自身の見解を述べる機会が与えられ、その後、FIFA規律委員会によって決定が下される見通しだ。
アルゼンチン代表の行動は大会前から注目されていた。特に準決勝後の政治的な横断幕掲示は、国際的なスポーツイベントにおける政治的中立性の原則に反するとして批判を浴びていた。
決勝戦の暴力沙汰に関しては、スペイン代表のダニ・オルモが「本当の意味で反省などしていない」とコメントし、アジャラコーチからの謝罪を拒否したと報じられている。
FIFA規律委員会は今後、各対象者から意見を聴取した上で、個別の処分を決定する。過去の事例では、差別的行為に対しては複数試合の出場停止や罰金が科されるのが一般的だ。
今回の事案は、W杯決勝という世界最大の舞台で発生したことから、FIFAは厳正な対応を求められている。特にパレデスの行為は複数の暴行が認定され、重い処分が予想される。
アルゼンチンサッカー協会は選手たちの行動を擁護する立場を示しているが、FIFA規定に照らせば弁解の余地は少ない。政治的主張や暴行はスポーツの精神に反するとして、国際サッカー界からも懸念の声が上がっている。
一方、スペイン代表選手の中には「彼らが(追加で)出場停止処分を受けるべきだとは思わない」と寛容な見解を示す者もおり、処分の内容に影響を与える可能性もある。
FIFAは今後数週間以内に初步的な判断を下すとみられ、アルゼンチン代表の今後の国際試合出場に影響が出る可能性がある。W杯優勝国の栄光が、規律違反によって傷つく事態となりそうだ。