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日本の主力大型ロケット「H3」6号機が12日午前9時53分、鹿児島県南種子町の種子島宇宙センターから打ち上げられる。当初は10日に予定されていたが、天候悪化の見込みにより延期となった。発射時刻が迫る中、H3は8号機の失敗から約半年ぶりに再び宇宙を目指す。
今回の打ち上げは単なる再開にとどまらない。6号機は固体燃料の補助エンジンを使用せず、液体燃料の主エンジン3基のみで飛行する新形態の初飛行となる。H3シリーズで最も低コストな構成であり、成功すれば既存の標準型や大型と合わせて主要な機体形態が出そろうことになる。
この新形態の成否は、日本にとって極めて重要だ。衛星を安価かつ柔軟に打ち上げる選択肢を広げられるかどうかが問われる。国際的な衛星打ち上げ市場で存在感を高めたい日本にとって、6号機の飛行は起死回生をかけた挑戦でもある。
新形態であるため、飛行方法はこれまでとは異なる。固体燃料の補助エンジンは点火直後に大きな推進力を発揮するが、液体燃料の主エンジンは推進力の立ち上がりが緩やかで、安定まで時間を要する。そのため今回は、発射台上で3基の主エンジンが正常に作動するまで機体を固定し、確認後に解放する方式を採用する。
主エンジン3基での飛行では、燃料消費による機体重量減少に伴い加速度が過度に高まらないよう、飛行中に約60秒間推力を絞る精密制御が必要となる。第2段機体を所定の軌道に投入した後は、搭載する小型衛星6基の分離作業も控えており、最初から最後まで緊張が続く。