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高知能を示す「ギフテッド」と聞くと、天才や成功者を思い浮かべる人は多い。しかし、東洋経済オンラインの取材に応じたJAPAN MENSA所属のやおとさん(33歳)は、波瀾万丈とは無縁の「普通」の日常を送る。IQ130を超える彼が静かに抱えるのは、「努力ができない」という悩みだ。
やおとさんは幼い頃から理解力や記憶力の高さを周囲に指摘されてきた。だが、学校や職場で求められる「繰り返しの努力」には強い苦手意識を持ち、気づけば自分だけが周囲と違う感覚を抱えて生きてきた。能力の高さと「努力できない」自己イメージのギャップが、彼の静かな苦しみを生んでいる。
「普通」の人生を望んだ彼は、特別なキャリアを選ばず、ごく一般的な仕事と生活を続けている。取材の中で本人は、自分に起きた出来事を「特別なことではない」と淡々と語る。周囲から見れば穏やかな日常でも、本人にとっては「みんなと同じように努力できない」という違和感と向き合い続ける日々だ。
ギフテッドや高IQの人々は、必ずしも社会的成功に直結するわけではない。本人が感じる生きづらさや、周囲に理解されない悩みは、外見からは見えにくい。やおとさんのように「普通」の暮らしの中に居場所を見つけた人も、同じような声を上げられずにいる現実がある。
「努力ができない」という声を、単なる怠けや甘えと決めつけるのは早計だ。高知能ゆえの思考の特性や、これまでの環境が関係している場合もある。やおとさんの取材を通じて浮かぶのは、特殊な能力よりむしろ、誰もが抱える「人と違う」ことへの戸惑いと、それでも日常を紡ぐ等身大の姿である。