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夏のプール授業が始まると、子どもの安全確保や水管理といった業務が教員個人に集中し、過度の負担が深刻化している。特に水の止め忘れによる水道代や修繕費が教員自身の自腹になるケースが報告され、学校現場では「恐怖」とさえ言われる状況が続いている。
「放課後にプールの排水を忘れて、翌朝に数万円の水道代が請求された。結局、私の給料から天引きされた」と、東京都内の公立小学校で働く男性教員(40代)は打ち明ける。このような事例は決して珍しくなく、安全管理の責任が教員個人の「頑張り」に丸投げされている現状が浮き彫りになっている。
問題の背景には、プール授業中の「自由時間」と呼ばれる子どもの遊び時間が挙げられる。監視不足による事故リスクに加え、児童がプールサイドで走り回ることで滑ってけがをする危険性も指摘されている。校内の洗濯機やシャワー設備の管理も同様で、トラブル発生時の責任の所在が曖昧だ。
「自由時間は子どもが最もリスクにさらされる時間。でも教員は一人で数十人を見なければならない。限界がある」と、長年プール指導に関わってきた埼玉県の中学校教諭は語る。保護者からは「安全管理は学校任せ」との声が上がる一方で、教員側は「業務外の負担」と訴え、現場と家庭の溝は深まるばかりだ。
楽しい思い出であるべきプール授業を守るためには、学校全体としてのルール見直しや、外部専門家の導入、教員配置の改善が不可欠だ。行政も含めた抜本的な改革が急務であり、教員個人に依存しない持続可能な安全体制の構築が求められている。