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皇族数確保策を盛り込んだ改正皇室典範が17日、成立した。皇族との養子縁組による旧宮家の男系男子の皇籍復帰と、女性皇族が婚姻後も皇族の身分を保持し続けるとの2つの制度が設けられたことが最大の柱である。
産経新聞はこの改正について、「男系継承」の堅持が尊重される内容になったことで「国の始まりから現代まで途切れることなく続く皇統を、これからもお守りしていく内容だ」と高く評価した。
これに対し、他の主要各紙は「国民の総意と乖離(かいり)する」などと批判し、皇位継承の議論継続を強く求める内容の社説を掲載した。
皇室典範の改正は、皇室の活動を支える皇族方の減少に歯止めをかけるとともに、皇位継承の安定を図ることが主たる目的だ。昭和22年の施行以来、実質的な内容を伴う初の本則改定となる。
今回の重要な改正点である旧宮家の男系男子の皇籍復帰では、養子本人は皇位継承資格を有しないが、その子息は生まれながらの皇族となるため、皇位継承資格を認めるとした点が特徴的だ。
産経は「旧宮家(伏見宮系)は、第102代の後花園天皇から第124代の昭和天皇まで歴代天皇が500年以上、皇統断絶の危機に皇位を継がせるため守ってきた皇統の伴走者だ」と指摘した。
さらに「この重みを尊重」する観点から「現憲法下の昭和22年時点でも皇位継承資格を有していた。皇籍復帰をお願いするのにふさわしい」と評価した。
これに対し、毎日新聞は「旧宮家の男子だけが皇族になれる特別な身分となり、憲法14条が禁じる『門地による差別』にあたるとの疑念が消えない」と指摘し、問題点を浮き彫りにした。
宮内庁によると、養子の対象となる旧宮家の人々は天皇陛下とは36~38親等の隔たりがある。この点を踏まえ、読売新聞は「一般人として生まれ育った旧宮家の人たちは皇族になれば生活や権利の面で様々な制約を受けることになる。どんな人が養子縁組を希望するのだろうか」と皇位継承の安定を図る効果を疑問視した。
日本経済新聞も「それほど遠い縁戚で、しかも生まれた時から一般人だった人を皇室に入れ、その子供が天皇になる。そうした制度が広く国民に受け入れられるだろうか」と懸念を示した。
一方、改正により女性皇族は民間人との婚姻後も皇室に残れるようになるが、配偶者と子には皇族の身分を付与しないとされた。
産経は「女性皇族との婚姻で男系男子でない一般(非皇族)男性が皇族になった例は皆無だ。一般男性の皇族入りを認めないことで皇位の簒奪(さんだつ)や皇室の乗っ取りを防いできた」と解説した。そのうえで「改正典範によって、国の根幹であり歴史的存在である天皇の正統性、象徴性を保つ道が開ける」と訴えた。
朝日新聞は「象徴天皇制が国民の総意に基づく以上、男女平等を否定し女性を排除する制度づくりは望ましくない」としたうえで、「女性・女系天皇への道を含め、皇位継承や天皇制のあり方について、開かれた議論を始める時である」と主張した。東京新聞も「生まれる子が男子でも女子でも平等に扱い、女性・女系天皇を認めることが、封建的要素を持つ天皇制を現代に適合させる唯一の道だ」とした。
現在、皇位継承資格をお持ちの男性皇族は秋篠宮皇嗣殿下、ご長男の悠仁親王殿下、上皇陛下の弟の常陸宮正仁親王殿下にとどまる。次の世代では悠仁親王殿下だけであり、安定的な皇位継承の確保には依然として不安が残る。
改正皇室典範が成立したことで、その確保に向けた道筋が付いたことは間違いない。皇統を次の世代に着実につないでいくためにも改正典範を実行し、悠仁親王殿下をお支えする態勢を整えたい。