
東京商工リサーチが9日発表した全国の1月の企業倒産(負債額1千万円以上)は、前年同月比5.6%増の887件となり、1月としては13年ぶりの高水準を記録した。人手不足や物価高を背景とするケースが引き続き多く見られた。
人手不足関連の倒産は36件で、このうち人件費の高騰を理由とするケースが3.1倍の19件に急増。無理な賃上げが中小・零細企業の経営を圧迫した。従業員の退職は11件、求人難は6件だった。東京商工リサーチの担当者は「支援の必要性が高まっている」と企業の資金繰りに警鐘を鳴らした。
物価高による倒産は76件と2カ月連続で前年同月を上回った。70件を超えたのは昨年10月以来で、飲食店や食料品製造業で多く発生している。
負債額が5億円以上10億円未満の中型倒産は、前年同月の8件から31件に急増した。負債額1億円未満の小規模事業者と同様に、規模がやや大きい企業でも経営環境の悪化傾向が鮮明になっている。
負債総額は1.3%減の1198億円だったが、倒産件数自体の増加が中小企業の厳しい経営実態を浮き彫りにしている。