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川崎市川崎区の白石運河で17日、一部が水没し傾いたまま放置されていた遊覧船の解体・撤去が始まった。
午前10時ごろ、川崎港管理センターの出本りか所長が、“海賊船”のような装飾が施された遊覧船に向かって代執行開始を宣言すると、作業員らはオイルフェンスで周辺を囲み、解体作業を開始した。
午後1時ごろには、船体のメインマストが重機でつかみ上げられて取り外され、横付けされた作業台船に移された。作業はその後も続き、時折バキバキと音を立てながら船の各部位が次々と取り外されていった。
この船は、かつて東京湾周辺で観光遊覧などを行っていた「アニバーサリークルーズ号」。2018年から白石運河に係留されていたが、昨年2月の強風で船体が傾き一部水没した。川崎市は所有者らに撤去を指導してきたが、資金難などから進まず、行政代執行による解体・撤去に至った。
普段は人通りが少ない白石運河にかかる橋には、撤去作業を一目見ようと訪れた見物人の姿があった。解体の様子をカメラで撮影していた男性は「はかないね…」とつぶやいた。(文・写真 三尾郁恵)